エンジンボアアップ(構造変更)の一例としてご紹介致します。
■■ EGシビック 1600ccに、B18CタイプR用エンジン1800ccを積む ■■
バラバラに分解された[B18CタイプR用]中古エンジン<1800cc>
各パーツを測定し、使用状況を確認する。まずは、シリンダーブロック内径の測定から。
一つのシリンダーに6箇所(軸方向、スラスト方向、各々に上中下)の合計24箇所を測定します。
結果は・・・2番シリンダーが摩耗限度値を超えている為NG(上表の波線部分)。よって今回は
シリンダーブロックをボーリングし、オーバーサイズピストン(当社最後の在庫)を使用する事となった。
これは新品の[B16B用] 0.25mmオーバーサイズピストン。今回の使用ピストンです。
まるでレーシングエンジンのような肉盛り、攻撃的ですね。
ボーリング(内径0.25mmUP)後、塗装されたシリンダーブロック。きれいにボーリングされています。
ピストン・コンロッド組付けの為、ピストンピンを圧入。このあと、ピストン重量合わせを行う。
ただでさえ精度が高いホンダ純正パーツに磨きをかけます。
重量合わせが済んだピストンを、シリンダーブロックに挿入。
メタル合わせの為、オイルクリアランスを測定し、最適なメタルを組む。
タイプRエンジンはかなり精密な創りがされており、選択するメタルの数も一般車と比較しても
約2倍の種類が用意されている。
シリンダーブロックにピストン、クランクシャフトが組み付けられた。(腰下)
図は一番シリンダー圧縮上死点の状態。かなり飛び出たピストン面が特徴的だ。
(ハイコンプピストン)
オーバーサイズピストン使用で排気量が上がり、さらにハイコンプピストンの使用で圧縮比も上がる。
これにより、さらに精度の高い環境が要求される為シリンダーヘッドを面研する。
シリンダーヘッドを組付けていく。(腰上)
シリンダーヘッドにバルブ、バルブスプリングを組付け。
カムシャフトを組付け後、(右図)シリンダーブロックに載せ、各部規定トルクで締め付け。
シリンダーブロックとヘッドが組み付けられ(左図)、さらにタイミングベルトを組付け。(右図)
V TEC専用スペシャルサービスツール[SST]を使用して、バルブクリアランスを調整。
ヘッドカバー、付属品、補器類を組付けてエンジン完成!
EGシビック 1600ccに、オーバーホール済B18CタイプR用のNEWエンジン1800ccが載せられた